ビジネスマッチングコラム

飛耳長目vol.13
会社の価値と評価方法

会社の価値と評価方法

Twitterシェア Facebookシェア LINEシェア

M&Aにおいて最も重要な会社の譲渡価格は、会社の価値そのものと評価方法を理解していなければ決められません。売り手・買い手ともに納得するその会社にとってふさわしい価格=価値を決めるために必要な、“会社の価値”と“評価方法”についてご説明します。

会社の価値について

会社の価値には、 “企業価値”、“株主価値”、“事業価値”などがあります。これらは、すべて同じように見えて異なる意味をもち、異なる価値を表しています。
“企業価値”とは、会社全体の価値です。会社全体の価値には、株主に帰属する“株主価値”と債権者に帰属する価値(有利子負債など)に分けることができます。
また企業価値は、“事業価値”と非事業資産の価値に分けることができます。 “事業価値”は、会社全体の価値である企業価値から、余剰資金や遊休資産などの本来の事業とは直接関係ない非事業資産を除いた、本来の事業そのものの価値です。
譲渡価格を算定するにあたり、これらの価値の違いを理解することが大切です。

評価方法について

上場会社であれば、株式の市場価格がわかりますので1株当たり株価に発行済み株式数を乗じたものが株式時価総額になり、評価額が決まります。しかし非上場会社の場合は、市場価格がないため会社の価値を算定するのが難しくなります。一方で、非上場会社のM&Aは頻繁に行われています。会社の価値の評価方法で最も使われるのは以下の3つです。
①インカムアプローチ
インカムアプローチは、会社の将来のキャッシュフローや実利益を予想し、評価します。企業価値の算出方法にDCF法(ディスカウントキャッシュフロー法)を用います。
②コストアプローチ
コストアプローチは、会社の時価純資産や営業権(のれん)に着目して評価します。企業価値の算出方法に時価純資産法や年買法を用います。
③マーケットアプローチ
マーケットアプローチは、類似会社や業界を基準とし、比較し評価します。企業価値の算出方法にEV/EBITDA倍率といった指標を用います。
以上3つの評価方法はあくまで基本的な算定方法です。それぞれの評価方法にはさまざまな計算式があり、それらの計算式にあてはめると会社の価値の算定結果は同じ値になる、と思われるかもしれません。ところが実際は、算定者によって算定結果は異なります。というのも計算には、将来のキャッシュフローや営業権などの評価が必要になり、算定者の会社の価値の考え方によって計算結果が異なってくるのです。そのため、アドバイザーから提示される譲渡価格が常に正解だと考えない方がよいでしょう。

また、会社の価値を評価するアドバイザーを見極めることも大切です。
単純に財務情報だけで企業価値を評価するアドバイザーは信用に値しません。もちろん財務情報も大事な情報です。しかし、会社には財務情報だけでは表せない価値がたくさんあります。たとえば、人材、技術、顧客基盤、ネットワーク、組織力、ブランドなどは見えない資産として「のれん」「超過収益力」などと称され、財務情報には反映されません。アドバイザーが実際の目でその会社を確認し、社長インタビューを通じて聞き出し、その会社の本当の価値を見極めようと算定した企業価値こそ、信用に値します。

企業価値の評価方法はさまざまです。これが正解!というものはありません。また、算定方法にあてはめて計算したからといって、譲渡価格が決まるというものでもありません。候補先が見つかればその候補先企業それぞれとのシナジー効果も異なりますので、会社の価値は双方合意して最終契約書に記載された時価評価が企業価値になります。その会社の本当の価値を向上させるためには、有形・無形の資産をつきつめることが必要です。そして、売り手・買い手両者が納得するまで話し合いを行い、両者が納得した譲渡価格を決め、お互いにとって有効で友好的なM&Aを行うことが重要です。

自社の価値を知りたい方は、<support@gift-map.jp>宛にご連絡ください。

2021.4.21掲載

Twitterシェア Facebookシェア LINEシェア

ページトップへ