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ビジネスマッチングコラム vol.59
イグジット(EXIT)とは
イグジット(EXIT)とは、創業者や経営者が保有する株式を売却するなどをして投資資金を回収して利益を得ることを指し、別名「収穫(Harvesting)」とも呼ばれています。スタートアップ企業やベンチャーキャピタルなどにおいては重要な役割を果たします。代表的なスキームはM&A(合併・買収)やIPO(新規株式公開)の2つのスキームが代表的であり、それらを実現するための計画や方法のことをイグジット(出口)戦略と呼びます。
イグジットの果たす目的は
創業者にとっては会社を創業して事業を拡大した後、資金を得るための機会であり、投資家にとって投資した資金を回収し、利益を得るためのステップになります。つまりイグジットは単なる株式の売却ではなく、事業を更に成長させるためのステップアップの役割を果たしています。また日本では少子化が進み後継者問題が課題となっています。そのためあとつぎ探しにイグジットを考える企業も増加しています。また、売却で得た資金を引退後の生活に充てることもできます。
イグジットの種類と方法
『M&A』
M&Aとは企業の合併や企業買収を指します。売手側は事業や株式などを譲渡して資金を得られ、株式譲渡が主流となります。
○メリット
・短期間で実現できる
IPOと比較すると難しい審査がないため時間と費用がかからず、売手と買手の当事者同士での条件が合えば短期間で売却をすることができます。
・シナジー効果が見込める
相手先の技術やノウハウ、設備を活用することができるため、金融機関や取引先からの信用力が高まり資金調達をしやすくなる可能性があります。
・多額の現金を手に入れやすい
お互いの合意があれば保有している株式を売買成立時に現金化することができます。
・マッチング率が高い
M&A仲介会社のネットワークを活用することで情報収集がしやすく、全株式譲渡や一部の事業譲渡の選択肢の幅があるのでマッチングがしやすくなっています。
・バトンを渡せる
後継者がいない場合でも第三者にバトンを渡して会社や事業の継続ができます。
〇デメリット
・経営権の消失・縮小
M&Aで売却をすると、通常は経営権が消失・縮小します。契約内容次第ですが基本的に経営者としての権限がほぼなくなると考えた方がよいでしょう。
・社内や取引先とのリスク
環境が変化することで従業員が退職するリスクがあります。また、経営方針が変わることもあるので既存取引先との契約終了といった支障がでてしまう恐れもあります。
・IPOと比較すると手残り額が少ないことが多い
IPOは将来的な収益や企業価値を予測して市場が価格を形成していますが、M&Aでは企業価値を現実的な評価で算出することが多く、交渉次第にはなりますが希望通りの手残り額にならないことがあります。
・情報漏洩のリスク
情報が漏れることにより社内の混乱や取引先への影響がでる可能性があります。そのため、双方で秘密保持契約を必ず締結します。
『IPO』
IPO(新規公開株式)とは今まで未上場の会社が証券取引所へ新規上場をし、株式を公開して市場で売買できるようにすることです。株主が資金を得ることができます。また知名度や資金調達、信用力向上を目的に行われています。
○メリット
・経営権の維持
持株を売却するわけではないので、経営権を失うことなくそのまま経営を続けることができます。会社を更に成長拡大させるチャンスになります。
・社会的信用の向上と知名度アップ
上場すると会社の信用度がアップし新規取引先を見つけやすくなり、既存取引先からの安心感も得られます。また知名度も向上するので採用活動での優秀な人材を確保しやすくなります。
・資金の調達方法の拡大
上場をすると直接金融で資金調達が可能となり、金融機関からの間接金融と共に調達方法が拡大できます。したがって金融機関からの融資も受けやすくなります。
・利潤の獲得
株価が公開されることにより株価が上昇し、創業者や投資家は莫大な利益を得ることができます。
○デメリット
・多大な時間と費用がかかる
IPOを開始するには準備期間から含めて少なくとも3年以上はかかると言われています。また、審査基準を満たすためにはさまざまな書類が必要となるほか、監査費用や顧問料、株主総会の運営など維持費や手間がかかります。準備をしている間に社会情勢や市場環境が変化することもあるので容易ではありません。
・審査条件が厳しい
証券取引所によって異なりますが、株主数、流通株式数、流通株式比率、利益額、事業継続年数など満たさないといけない条件が多くあります。
・社会的責任が増加する
不特定多数の株主が自社の株式を購入できるようになり、大量に購入されると議決権や経営権を握られる恐れもあります。また株主に対しての事業説明が生じたり、社会的役割も果たす必要がでてきます。
M&AとIPOのどちらを選ぶかは経営権を維持するか、資金回収をどうしたいかなどによって変わってきます。メリット・デメリットを考えて自社に合う選択をすることが大切になります。
イグジットを成功させるには
イグジットを成功させるためのポイント5点を紹介していきます。
・適切なタイミングを見極める
企業価値と自社の経営を把握することが大切です。業績悪化などでタイミングが悪い場合は価値が下がる可能性があります。つまり企業価値が高いときを見極めて、業界の情報収集をしておくと有利になるでしょう。
・企業価値を高める
どちらの方法も企業価値を高めることによって有利な条件で実行出来ます。事業の収益性を高める、自社の弱点を強みに変えることなどによって他社との差別化を図ることができます。事前準備をしっかりしておくことが成功のカギとなるでしょう。
・目標設定をする
イグジットを達成させるにはゴールから逆算して計画を立てる必要があります。目標金額や時期、条件、行うべきことなど計画を立てましょう。
・選択肢を増やしていく
1つの方法だけに絞らず柔軟に対応できる準備を整えて、そのときの社会情勢や市場環境に応じて最適な選択をすることが大切です。
最後に
今回はM&AとIPOをメインに紹介しましたが、その他の方法もあり目的によって手法は変わってきます(例えばMBOやEBO、LBOなど)。一歩間違えると業績が悪化したり、得られる利益が少なくなるなど悪い方向に進んでしまうことがあるので企業価値を高め、その時に合った手法を考えて計画的に進めましょう。
M&Aをご検討されている方は、まずは<support@gift-map.jp>宛に相談してみませんか。
2026.4.3掲載

