ご成約事例 case37
case37
ここはゴールではなくスタート
未来を見据えた協業で生み出すビジネスチャンス
不測の事態に備えるためのM&A
協和技研は、茨城県筑西市で電気機器や工作部品の手作業による組立や箱詰め、検品などを手掛ける。代表取締役社長の杉山吉彦氏は、義父が経営する会社に勤めていたが、その倒産を機に従業員の受け皿となるべく協和技研を立ち上げた。杉山氏は常々、もしも自分が急に働けなくなったら誰が会社の面倒を見るのか、自身の力だけでは企業として今以上の成長は見込めないのではないか、という不安を抱いていた。
一方で事業面は軌道に乗っており、年齢は39歳で健康面の問題もないため、当初は企業買収による事業拡大を検討していた。
協和技研の作業場。部品の組み立てや検査を行う
買手候補の目的は関東進出
その後杉山氏は、日本テクノのM&Aアドバイザーに相談をするなかで、成長が見込める企業の傘下に入り経営力を増強する方が良いと考えが変わった。2025年5月に仲介契約を締結し、本格的な買手探しが始まった。
候補に挙がったのは、電子部品の製造や組立機械製造販売を手掛ける理工電気。代表取締役の崎山淳史氏はこれまでもM&Aを通じて事業基盤を広げており、東北に4つの子会社を有するグループを形成している。崎山氏は次なる一手に関東進出を計画しており、その布石となる売手を探していた。
岩手県大船渡市にある理工電気の本社
社長続投が買受の条件
「体が許す限り社長業を続けたい」という考えを持つ崎山氏。売手にもそうあってほしいという思いから、あとつぎ探しが目的の候補企業とはマッチングせず、企業探しは難航していた。その折にM&Aアドバイザーから紹介されたのが協和技研だった。「杉山社長は仕事に対する意欲が高く、経理も営業もできる優秀な方だと感じたことが決め手となりました。事業内容も、同じ製造業でありながら異分野であるためシナジー効果が見込めると考えました」(崎山氏)。杉山氏も、理工電気のグループ会社となることにメリットを感じ、すぐにトップ面談へと進んだ。
調印を終えたその場で今後について話し合う両社長
互いに強く惹かれ合い、最終合意へ
「崎山社長は複数のグループ会社を束ねる優秀な方。ぜひ一緒に仕事がしたいと思いました。またトップ面談後には当社と同じ立場となるグループ会社の見学やその社長と一対一で話をする機会もいただき、株式譲渡に迷いはありませんでした」。杉山氏は、株式譲渡により協和技研の代表権を崎山氏に譲ったが、今後も取締役社長として手腕を発揮していく。崎山氏は「これで6回目のM&Aですが、今回は杉山社長への投資という意味合いも強くあります。関東進出も果たしたので、今後は手を取り合って新たなビジネスチャンスを掴んでいきます」と意欲を見せた。
両者の間にはすでに信頼関係が築かれている(左から協和技研 杉山 吉彦氏、理工電気 崎山 淳史氏)
今回の株式譲渡成立のポイント
- Point 1 | 理工電気にとって関東進出の好機であること
- Point 2 | 同業種・異分野ならではのシナジー効果への期待
- Point 3 | 相手社長に双方が魅力を感じたこと

