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ご成約事例 case33

ご成約動画

case33

「長く続けること」の価値
60年間で育んだ企業の魅力をこの先も保ち、高めるために

株式譲渡。譲渡側は有限会社諏訪精機、代表者:加藤孝行、事業内容:機械部品加工、所在地:静岡県沼津市、設立:1964年、従業員数:3名。譲受側は東明エンジニアリング株式会社、代表者:田興培、事業内容:機械系専門商社、所在地:大阪府大阪市、設立:2000年、従業員数:13名

夫婦で支え合ってきた会社経営

1964年に代表取締役である加藤孝行氏の父が創業した諏訪精機
さまざまな機械の部品加工を手掛けており、多品種小ロットから180kg級の重量のある大きな製品まで対応可能だ。食品製造機械メーカーや自動車検査装置メーカーなど幅広い企業と取引があり、確かな技術力で信頼を得てきた。加藤氏は会社を継いでから40年にわたり、妻で取締役の明子氏とともに夫婦二人三脚で経営を続けてきたが、後継者がいないこともあり、2025年に入ってから会社の先行きを本格的に考えるようになった。※法人設立は1980年。

諏訪精機。県内外に安定した取引先をもつ

新たな事業拠点を求めて

一方、東明エンジニアリングは大阪府の機械系専門商社で、2000年の設立。傘下にプレス加工や機械加工の子会社をもつグループを形成している。代表取締役の田興培(デン・コウバイ)氏は韓国の出身で、中国・韓国にも拠点をもちグローバルに事業を展開。国内では関西・中部地方に拠点があるが、取引先との距離を考え沼津周辺に新たな拠点がほしいと考えていたことから、2024年秋、日本テクノのM&Aアドバイザーに探索を依頼した。

東明エンジニアリングの子会社である旭製作所(兵庫県三木市)

従業員のためにも会社を残したかった

希望の立地であることや、子会社と同じ業種であることからシナジー効果が見込める点にくわえ、創業から60年にわたり安定した経営を続けている点に魅力を感じた田氏は買受を打診。2025年7月のトップ面談を経て、同年8月の成約に至った。田氏は「会社を長く続けるのは大変なことです。加藤社長と直接お会いして、信用第一で長期間続けてこられた諏訪精機には力があると確信しました」と決め手を話す。加藤夫妻も「後継者はいないものの、従業員がいるため、できれば会社を残したいと考えていました。田社長とこうして出会えて、会社を残していける。良い選択だったと思えます」とほっと胸をなで下ろした。

諏訪精機工場内を視察し、今後の方向性について語り合う両者

これからさらに長く続けていくために

加藤夫妻は譲渡後約1年間、顧問として業務に携わる予定だ。「しばらくは加藤社長にご協力いただくことも多いと思いますが、まずは労働環境を改善することと、人材の採用・育成に着手したいです。従業員の方は高齢だと聞いています。引退される前にベテランの技術を次代につないでいかなければならないと考えています」と当面の施策について語る田氏。現在の取引先を大事にすることを前提に、グループの営業力も動員し諏訪精機の第二幕を盛り立てていく。

協力し合って新しいスタートを切ることを約束した(左から諏訪精機 加藤孝行氏、東明エンジニアリング 田興培氏)

今回の株式譲渡成立のポイント

  • Point 1 | 希望する業種・立地に合致
  • Point 2 | 従業員の雇用継続を約束
  • Point 3 | 加藤氏が会社のそばに居住しているため、株式譲渡後も引き続きフォローが可能

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