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ご成約事例 case23

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case23

100年続く会社を未来へ
従業員を大切に思う両社だからこそ結ばれた縁

株式譲渡。譲渡側は株式会社サクマ、代表者:佐久間寛行(58 歳)、事業内容:クリーニング業、所在地:北海道伊達市、設立:1969年、従業員数:23名。譲受側は有限会社大貴、代表者:矢陸豊(68歳)、事業内容:クリーニング業、所在地:北海道苫小牧市、設立:1993年、従業員数:16名

事業継続のため早めに先行きを決めたかった

北海道伊達市を中心にクリーニング店6店舗を展開するサクマは1933年創業の老舗。北海道のクリーニング業で知らない者はいないほどのブランド力をもち、特に染み抜き技術に定評がある。顧客企業を多く抱え、業績、財務状況ともに良好な経営を続けてきた。一方で代表取締役の佐久間寛行氏には後継者不在という悩みがあった。付き合いの古い顧客や従業員の生活を思うと、廃業する訳にはいかない。M&A仲介専門業者に承継先の探索を依頼したが、数年が経過しても候補企業は1件も現れなかった。

従業員の雇用継続がサクマの譲れない条件だった

従業員とその家族のため、雇用を守りたい

長期的に根気強く探すほかない。そう考えていたあるとき、日本テクノのM&Aアドバイザーの訪問を受けた。中小企業に寄り添う姿勢が信頼できると感じ仲介を依頼した。半年後、苫小牧市のクリーニング業・大貴を紹介された。トップ面談で対面した代表取締役の矢陸豊氏に先代である父に似た人間性を感じ「任せても大丈夫だ」と直感した。矢陸氏もコロナ禍など苦境にあっても人員整理をせず従業員を大切にしてきたサクマの姿勢に共感し、スムーズに合意に至った。

大貴はサクマから車で1時間ほどの距離にある

さらなる拡大のためのM&Aを検討していた

大貴は苫小牧市を中心に顧客をもつクリーニング店。矢陸氏が以前勤めていた会社の一部門を引き受けるかたちで独立開業した。「会社の安定は従業員の生活の安定」と考える矢陸氏。自社設備で受け入れられる仕事量は上限に近いが、事業拡大と利益率向上を図りたいと考えていた。今回の買受の提案は戦略にも合致しており、またサクマのネームバリューが何より魅力的だった。「初めてのことで周囲からは心配の声もありましたが、話を進めるうちに前向きに捉えてもらえるようになりました。決断したからには前進あるのみ。100年続く会社を引き継ぐ責任をしっかりと果たします」(矢陸氏)。

大貴工場内。サクマとは取扱品目などの面で共通点が多い

伊達と苫小牧、両エリアでの発展を誓う

「40代で大病を患いました。従業員のありがたみを感じると同時に、会社の今後について考える機会となりました。年齢的にはまだ早いという気持ちもある一方、今度また何かあったら、取締役である高齢の母親にすべての責任がかかってしまう。50代に入ってから10年計画で事業承継に取り組んできました」と話す佐久間氏。今後半年ほど顧問として引き継ぎにあたる。その後も設備の保守・メンテナンスを担い、新しくなったサクマを支えていく予定だ。サクマの看板は今後も残しながら、両社それぞれの商圏で業績の拡大を狙う。

発行済み全株式の現物を直接譲渡した(左から大貴
矢陸美加保氏、矢陸豊氏、サクマ 佐久間寛行氏)

今回のM&A成立のポイント

  • Point 1 | サクマの北海道内におけるネームバリュー
  • Point 2 | 両社長が共通して抱く「従業員を大切にする思い」
  • Point 3 | 行き来可能な距離で、互いの商圏拡大が期待できる
  • Point 4 | 取扱品目に共通点が多く、設備など融通が可能

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