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ご成約事例 case15

ご成約動画

case15

強みと弱みを補完しあうことでさらなる成長を
双方のステップアップを図れる発展的なM&A

株式譲渡。譲渡側は株式会社プラモールド、代表者:林誠氏70歳、事業内容:プラスチック金型の設計・製作・金型メンテナンス、金属部品加工、所在地:栃木県佐野市、設立:1994年、従業員数:32名。譲受側は株式会社オオイテック、代表者:早川みちる氏、事業内容:プレス金型の設計・製造、所在地:群馬県太田市、設立:1963年、従業員数75名。

20代、30代の若手が活躍する製造現場

栃木県佐野市でプラスチック金型の設計、製造などを手掛けるプラモールドは、1994年に前身である中田鉄工株式会社から社名変更した。長年にわたり事業を継続してきたが、大株主である代表取締役会長 山田保太郎氏と代表取締役社長 林誠氏の両氏が高齢のため引退を考えるようになり、事業の引き継ぎ先の検討を始めた。判断は林氏に一任され、M&Aアドバイザーが買い手候補企業を探索。技術力が高く財務状況も良好なため、情報が公開されるやいなや多くの引き合いがあり、各社が譲受条件を提示する入札方式がとられた。

プラモールド社内。若手社員が多く活気があふれる

社員の幸せを大切にする共通の価値観

最終的に異業種を含む4社とトップ面談。人柄等の相性が一番の決め手となり、オオイテックとの縁を結んだ。車で30分ほどの立地にあるオオイテックは1963年の設立。プレス金型の設計、製造を行っている。扱う素材は異なるが、林氏はトップ面談で「従業員を大切にする考え方や経営姿勢の面で共通点が多い」と感じた。会社訪問を通じてそれぞれの保有する設備や技術が互いに足りない部分を補うことができることを実感し、合意形成はスムーズに進められた。

オオイテック社内。大型の最新設備が並ぶ

素材は違えどめざす先は同じ

もともとオオイテックは他社からのM&A に関する提案はすべて断ってきたが、「日本テクノとは電気の契約があったので、話を聞いてみようと思えました」と代表取締役社長の早川みちる氏。しかし、会社のマネジメント業務を主とする自身としては魅力的な提案と感じたが、現場を取り仕切る常務取締役 板橋紀幸氏がどう感じるかが気がかりだった。視察を終えた板橋氏は「プラモールドと一緒になれば互いが伸びる。幅広い付加価値が期待できる」と判断。早川氏の心配は杞憂に終わった。

「下を向かず先を見る」パートナーとして歩んでいく
(左からプラモールド 林氏、山田氏、オオイテック 早川氏、板橋氏)

未来思考で発展の道を切り拓く

2023年4月、佐野商工会議所会館の会議室においてプラモールドの発行済み株式の92.5%を譲渡する株式譲渡契約調印式と、プラモールドの役員交代が行われた。今後、両社はグループ会社として金型事業をさらに推し進める。林氏は「プラスチックだけで生き残っていけるのかという不安がありました。オオイテックとともに事業を展開することでお互いにステップアップしていけると考えています」と語る。これまで自社でカバーしきれなかった受注も相互に補っていく。調印式の最中も、最先端技術の導入に関する意見交換などで盛り上がった両社。明るい未来に向けて新しい一歩を踏み出した。

両社役員が一堂に会し、役員交代も完了

今回のM&A成立のポイント

  • Point 1 | プラモールドの高い技術力と良好な財務状況
  • Point 2 | 異素材の金型製造をグループ化することにより受注の幅が広がる
  • Point 3 | 顧客満足度や従業員満足度に対する意識に共通点がある
  • Point 4 | お互いが保有していない設備や技術を融通しあえる
  • Point 5 | 地理的に近いため、人的・技術的交流が図りやすい

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