ご成約事例 case6

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case6

長年積み上げてきた技術力と顧客の信頼
受け継ぎ、その先へつないでいく

株式譲渡。譲渡側は有限会社イノマタ精機、代表者:猪股正喜74 歳、事業内容:金属加工・建築金物製造、所在地:宮城県加美郡加美町、設立:1978年、従業員数:16名。譲受側は株式会社セキエイ、代表者:阿部雄二60歳、事業内容:金属加工・部品製造、所在地:岩手県一関市、設立:1994年、従業員数38名。

1 強みは高い技術力

イノマタ精機は43年の歴史をもつ金属加工・部品製造会社で、「技術力」が強みだ。創業以来営業社員を置くことなく、製品の品質と、納期を守る信用力で地道に取引先を増やしてきた。代表取締役の猪股正喜氏は「元気なうちに次の担い手に引き継ぎたかった」と話す。事業の引き継ぎについては地元金融機関などにも相談していたが、日本テクノのビジネスマッチングサービスを知り、2020年5月に仲介契約を締結した。

イノマタ精機

2 顧客のつながりから新たな交渉先が生まれた

2020年9月には候補企業が見つかるも、資金面から断念。GIFT mapアドバイザーが2020年11月に岩手県一関市の当社の顧客に買受を提案したところ、「知り合いでもっとマッチする会社があるよ」と紹介されたのが同市で金属加工・部品製造を行う株式会社セキエイだった。「会社サマリーを見ると精密品など小型の金属加工が多く、筐体など大型加工中心のわが社が買い受ければ事業の幅が広がります。財務状態も良く、興味をもちました」(代表取締役・阿部雄二氏)。当社と顧客の間で培ってきた信頼関係が、地域の有力企業の紹介につながった。

セキエイ

3 長年続いた事業が消えるのはもったいない

GIFT mapアドバイザーのセキエイ初訪問は2021年1月。交渉は順調に進み、4月のトップ面談を経て6月28日に最終株式譲渡契約を締結。イノマタ精機は晴れてセキエイの完全子会社となった。このサービスは顧客同士のマッチングが前提。阿部氏にはその主旨をご理解いただき、当社のSMARTMETER ERIAとSMART CLOCKをマシニング工場と第二工場に導入いただいた。

調印式にて

4 従業員にとっても新たな挑戦

2021年に還暦を迎えた阿部氏だが、その前年に「65歳になったら社長を辞め、今の従業員から後継者を選出する」と社員に発表した。特に管理職に対して、自分が不在となった将来の展望を描きながら仕事をしてほしいと伝えている。「たとえば、イノマタ精機の社長はセキエイの社長とはまた別の社員が引き継ぐといったケースも考えられます。私は社員が財産だと思っており、引退後も“人財”が輝き、活躍できるよう、イノマタ精機と融和を図りながら、労働環境の整備を進めます」(阿部氏)。

最後は笑顔(左:阿部社長 右:猪股社長)

今回のM&A成立のポイント

  • Point 1 | 高い技術力と良好な財務状況
  • Point 2 | 生産品目が重ならないため、大きなシナジーが見込める
  • Point 3 | 宮城県北部・岩手県南部と地理的に近接し、交流しやすい
  • Point 4 | 当社と顧客の信頼関係が有力企業の紹介につながる

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