ビジネスマッチングコラム vol.41

飛耳長目
天秤

M&Aアドバイザーの現場雑観④

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M&A仲介物語

MさんとAさんが出会って結婚するM&A物語。今回は、その物語に出てくる両者の
仲人をするM&Aアドバイザーのお話だ。

仲人に必要とされる主な能力は、「傾聴力、調整力、想像力、仮説力、発想力、企画力、独創力、問題解決力、論理的思考力、突破力、クロージング力」…など。
起こる問題は、「MさんとAさんのギャップ、ズレ、不安、不満、損得、欲望、わがまま、打算、邪推、謙虚、あきらめ…」など。
そんな仲違いをいかに仲人するかがM&A仲介人の腕の見せ所だ。
ここで必要になる最も重要な仲人の性質は「感受性」である。
感受性とは自ら養えるものなのだろうか。

また感受性とは一体何なのだろう。

■感受性が強い
外からの刺激や印象を感じ取る働きが強いということ。置かれた状況や他人の言葉などで心が動かされやすい、いい換えれば周囲からの影響を受けやすいということだ。「感受性が強い人」は、他人の気持ちに寄り添ったり共感したりすることが得意といえるが、それによってストレスを感じることもある。※1
■感受性が豊か
「感受性が強い」同様、感じ取る働きに優れているということ。他人の感情をまるで自分のことのように感じることであり、「人の心の痛みやよろこびへの理解力が高い」ことをいう。それによって、他人に対して優しくなれる反面、他人事を自分事のように受け止めて傷ついてしまうこともある。※2

感受性のはじめの一歩は傾聴することではないか。
相手の気持ちを理解するためには、まず相手の話に熱心に耳を傾けて聞くこと。そして、その言葉から相手の気持ちを深く、深く感じ取り、そこから奥底の本音を想像し仮説を立てる。

では、M&Aの仲介人はどんなことをしないといけないのか。
とにかく人たらしでなければならない。そして、Mさんに対しての人たらし、Aさんに対しての人たらしがまた公平でないといけない。

M&Aを行なうためには、MさんとAさんから、会社の情報を緻密に教えてもらう必要がある。
当然、嫌いな人に大切な情報を教えたいとは思わない。
信頼できる人には機密情報を教えてもいい。信用できる人には悩みを聞いてもらいたい。

さらに、MさんとAさんからはそれぞれの希望条件が出てくる。
ところが2人の希望には必ずズレやギャップがある。それをそれぞれ叶えることはいうまでもなく難しい。
2人の希望に対して公平な目で見て、ある程度のところで折り合いをつける。

つまり、中立的な立場からそれぞれへ人たらしであれるか。
人たらしの調整力。

ここまでできて初めて仲介人といえるのではないだろうか。(瑠波无)

※1、2引用:Precious プレシャス
https://precious.jp/articles/-/39415#:~:text=%E2%96%A0-,%E6%84%9F%E5%8F%97%E6%80%A7%E3%81%8C%E5%BC%B7%E3%81%84,%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%82%92%E6%84%9F%E3%81%98%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%82%82%E3%80%82

2023.1.4掲載

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